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泥棒と詐欺師のワールドカップ


ご存知の通り、
今年2014年サッカーワールドカップ開催地は、ここブラジル。
これまでに世界最多の5回もワールドチャンピオンになっている “サッカー王国” の自国開催。

多民族国家で、個人主義で、貧富の差が激しく、ゆえにライフスタイルも様々で、
つまり普段はバランバランな人々が、
ことワールドカップに関しては、
老いも若きも、貧も富も、学の有る無しも、肌の色や移民元の国や地域の違いも、なーんもカンケーなく、
普段はさほどサッカーにご執心ではない女性陣もワールドカップだけは特別で、
老若男女もれなく一体となり、

“うぉぉぉぉぅぅぅっ!!!”

社会の動きは完全にストップし、皆、心身のエネルギーのすべてをブラジル代表応援に注ぎ、
ワールドカップの間だけは暮らしの不安や不満を忘れて心底興奮する。


そんなW杯開幕まで、あと2週間ちょい。
国外からは、
“さぞかしものすごい盛り上がりなのだろう”
という声が届いているが。。。。。。。


市民たちがいま肌で感じているのは、ブラジルらしいお祭り騒ぎの楽しさではない。
4年に1回のスペシャルな “喜・楽” よりも、行き場のない “怒・哀” が、ブラジルを支配している。
“みんなでブラジルワールドカップを成功させよう!”
という気運すら、ここ半年ぐらいの間にどんどん薄れてしまった。


開催国に決まってからしばらくの間はよかった。
世界から注視されることで、
今度こそもしかして “ちゃんと” 税金を使い、
インフラ整備が進み、雇用も増え、暮らし向きも最悪な治安も少しは改善する、
のではないか。
と、人々は(私も)思ったのだ。

しかし、、、、、
物価が高騰するばかりで、暮らしも治安もますます悪化している。

せめて、
開催スタジアムのある各都市の、
スタジアムと、空港と、空港から市内へのアクセスだけでも、
“ちゃんとしようよ”
と思うが、それすらも全国各地で問題だらけで開幕に間に合わないという状態。

試合開催スタジアムのある、ここパラナ州都クリチーバもしかり。
まだ掘ったり盛ったりぐちゃぐちゃで工事渋滞もひどく、誰が見ても、間に合うわけがない。

ここクリチーバにあるアレーナ・ダ・バイシャーダ・スタジアムは元々なかなかモダンなスタジアムだが、
W杯開催にあたり、客席を増やすなど大幅な改修が条件だった。
しかしだ、
せっせと宣伝して自ら誘致しておきながら、いざ決定すると、
やれ予算が足りないだの、
安全上の問題が200カ所以上あり裁判所に改修工事中断を命令されるだの、
すったもんだ続きだった。
このままでは改修工事完了が間に合わない、と見たFIFAから、
“ここで試合を行うかどうか3週間後に決断を下す” と、三行半を突きつけられ、
今年2月下旬に、ギリギリのOKが出た。



2014.05.26 泥棒と詐欺師のワールドカップ 01



ちょうどその頃(2月末)、たまたま通りがかったときに撮影した、
改修工事中の、
Atlético Paranaense(アトゥレチコ・パラナエンスィ)のホームスタジアム
Arena da Baixada(アレーナ・ダ・バイシャーダ)



2014.05.26 泥棒と詐欺師のワールドカップ 02



FIFAからそんなお灸を据えられたにもかかわらず、その後もやる気があるんだかないんだか。
やっと先週、こけら落としの試合が行われたものの、
まだ椅子を設置していないセクションがあるため、コンクリートむき出しの空っぽの応援席が目立ち、
各トイレには水も来ておらず、女性リポーターが、
「トイレを流すことも、手を洗うこともできない」
と、困惑顔。
客席や通路に雨水がたまって水浸しになっている箇所があったり、
第一、スタジアムの周囲はまだベニヤ板で囲まれ、これから使う建設資材が散乱している状態。

クリチーバのみならず全国各地で、
スタジアムにしても、空港にしても、交通網にしても、
崩れたり漏ったりの不良品だったり未完成のままだったり、
あちこちで問題が起こっていることは日本でも報道されているのでご存知だと思う。


これが、
本当に予算のないお国で、
「精一杯やりましたが、これしかできませんでした」
ならまだかわいいのだが、
ブラジルの場合驚くべきことは、
これまでにW杯準備の名目で投入された金額の大きさである。

これまでの報道によると、、、、、
W杯のためのスタジアム整備に関する企業の出資は “ゼロ” だそうで、これは前代未聞なことだそう。
厳密には、6.3%は各スタジアムのオーナー会社が国から借金をして出資したことになっているが、
いずれにせよ、
これまでに使われたのはすべて税金ということ。

さらに、

“2002年日韓大会、
   +
2006年ドイツ大会、
   +
2010年南ア大会、
3大会のスタジアム建設・改修に使われた合計金額を、
ブラジル一国ですでに超えてしまっている”

とのこと。
現場の作業員さんの給与など、人件費は、日韓やドイツとは比較にならないほど安いのに、
である。


要するに、
ケタ外れの予算を取り、
なるべく安い資材、なるべく安い労働力で建設し、
残りの大半のカネ=税金は “消えている” ということ。


上述のクリチーバのアレーナ・ダ・バイシャーダの改修工事では、
公表されただけでこれまでに約150~160億円が使われた(ことになっている)。
のに、現時点でまだ未完成。

開催地決定から7年もあってなぜスタジアムや空港などの建設がこんなに遅れているのか。
ラテン系でのんきだから。ではない。
施行する建設会社の入札をなんだかんだと理由をつけてはのらりくらり延ばして延ばして延ばして、
何年も手付かずにしていた。
で、ギリッギリになって、
“もう入札を行う時間はないので、政府が建設会社を指定します” だってさ。
このニュースを聞いたときには「ああ、そういうことだったのか」と感心したものだ。
そうすればやりたい放題できる。
それぐらい素人にもわかる。

しかも、
FIFAは、”8つのスタジアムがあれば試合スケジュールを十分こなせる” と言っているのに、
ブラジルは16都市で開催したいと主張し、
“そんなに必要ない” と言うFIFAと議論の末、
ブラジルの “わがまま” を通し、12都市ということに落ち着かせた、という経緯もある。
なるべく多くのスタジアムを建設・改修し、
その分の “経費” を “儲けよう” という魂胆が、見え見え。


ここへ来て、
全国各地で、市民によるデモが大きくなってきている。
“ブラジルのワールドカップ開催に反対するデモ”
ということだが、
開催地に決定したときには喜びと誇りでいっぱいで、
そうでなくとも元々W杯を生き甲斐にしているような民たちが、
反対するわけがないのだ。

皆が反対しているのは、
W杯開催そのものではなく、
”W杯のため”
という大義名分をふりかざし常識はずれの大金=税金をジャンジャカ使っているのに、
未だに基準を満たすようなモノはできず、
すべてのしわ寄せを超高税という形で一般市民に押し付けて、
したり顔でボロ儲けしている泥棒・詐欺師のお上のやり方に、なのだ。

これまでもずっと当たり前にまかり通ってきた仕組みであるが、
今回のW杯開催準備で、それがわかりやすく一挙に露呈した形。

どこぞに消えてしまっている大金で、
まったく足りていない学校や病院を建てられるだろう、
低給の警察官や公立学校の教職員や公立医療機関の医師や職員の給与を上げられるだろう、
と、怒っているのである。
国民保険の使える病院や医師がまったく足りず、ストも多く、治安も救いようのない悪さで、
落とさなくて済む命を落とす事件や出来事が日常茶飯事になってしまっている状態で、
人々の苛立ちは頂点に達している。

一部、暴徒化した輩が、
店や銀行、バス、駐車中の一般車などの破壊・略奪行為に走っているのは非常に残念だ。
これらの行為はもちろん違法であり、処罰されるべきことである。
が、
政府の定める最低給与が3万5千円ほどなのに、食料も含めた物価がここまで高い状況を考えると、
暴れたりモノを略奪したくなる気持ちも、わからなくもない。
暴徒ばかりが強調されて報道され、
“ワールドカップ開催に反対する市民が暴れている”
というイメージになってしまっているが、コトの本筋はそこにはない。

元スーパースター選手でブラジルワールドカップ実行委員会メンバーの Ronaldo(ホナウド)が、
市民たちのデモを批判して、
「W杯準備の予算は必要なもの。病院や学校が増えてもサッカーはできない」
というような発言をして、大ひんしゅくを買った。
著名人たちは次々に、彼を非難するコメントを発表している。

Luiz Felipe Scolari(ルイース・フェリッピ・スコラーリ)ブラジル代表監督は、

“市民たちのデモを支持し、
W杯を盛り上げるために政府が制作する映像等、いっさい出演も協力もしない”

と表明した。
Felipão (フェリパォン)監督は、
“デモに反対するも支持するも、W杯関連映像への出演も、選手一人一人の自由意志に任せる”
とおっしゃっているが、
23名の代表選手たちも全員、デモを支持し政府制作の映像には出演・協力はしない、と明言、
今テレビで流れているブラジルW杯のイメージビデオには、誰一人出演もコメントもしていない。

Go to Copa 2014 Seleção(ブラジル代表)メンバー発表 !!!


他国開催地に seleção(セレサォン=(ブラジル)代表)を送り出してきたこれまでのW杯前のほうが、
ブラジル代表の一挙手一投足に皆いちいちあーでもないこーでもないと嘆いたり喜んだり、
よっっっぽど純粋に盛り上がっていた。


しかしこんな状況でも、
“ワールドカップ は ワールドカップ” だ。
毎度毎度のW杯の時期と同じように、
テレビCMなどではこのところ verde e amarelo(緑と黄色)だらけ。
せっかくのホーム開催で地の利があるのだし、否が応でも期待は高まる。
きっと、
開幕してしまえばいつものごとく、
老若男女みんな ”せーの!” で4年に1度の興奮の圧力鍋に入るだろう。入りたい。
リオの Maracanã(マラカナ)スタジアムで、
世界最多記録更新、6度目のワールドカップを手にしてほしい!
と、願う人々の気持ちは巨大です。

だからこそ、
民たちの “W杯とブラジル代表を愛する気持ち” を利用して、
民たちの汗と涙の税金をいいようにふんだくって自分たちだけますます肥えるのは、
まったくもって許せない。

奇しくもブラジルは、
ワールドカップの年は大統領・州知事・国会議員選挙の年。
現政府は、
人口のもっとも多い、つまり票数のもっとも多い、
(ブラジルでは選挙投票は18歳から70歳までの全国民の "義務")
食べるだけで精一杯で教育もろくに受けておらず報道を理解することもネット環境もない層の人々を対象に、
自国開催W杯を盛り上げてお手柄にし、誤摩化してイメージアップを図ろうと必死だが、
今回こそは、そんな “してやったり” の策略にはまらないでほしい。






26 de maio de 2014
泥棒と詐欺師のワールドカップ
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