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"Lava Jato" ついに、ルーラ元大統領に捜査のメス


ブラジルではきょう(2016.03.04)、朝からこのニュース関連の報道で持ちきり。

南半球最大の石油採掘会社ペトロブラスを巡る未曾有の汚職事件、
通称 "Lava Jato"(ラヴァ・ジャット=ジェット洗浄)”で、
Polícia Federal(連邦警察)が4日朝、
PT(ペーテー=労働者党)のリーダーで 2003年から2期8年に渡って大統領を務めた、

ルーラ元大統領

こと、
Luiz Inácio Lula da Silva(ルイス・イナースィオ・ルーラ・ダ・スィウヴァ)を一時拘束、
本人への事情聴取をしたほか、自宅や事務所などの家宅捜索をした。



VEJA より
ルーラのマンション(の一つ)に連邦警察の家宅捜索が入る。
2016.03.04_01 



この “Lava Jato”(ラヴァ・ジャット=ジェット洗浄)事件は、
関わっている人物(大物や政治家を含む)や企業が多く、複雑かつ巧妙かつ超大規模で、
ニュース等の報道番組で図を使って流れを説明してくれても、把握するのが難しい。
大雑把に言うと、
ペトロブラス社幹部らが2004年以降、
建設会社などと金額を水増しした請負契約を結ぶ見返りに賄賂を受け取り、
その一部が政界や政界の家族親族の企業などに流れた、というもの。

“Lava Jato”(ラヴァ・ジャット=ジェット洗浄)と呼ばれている所以などは、こちらのエントリにて。
Go to デモに参加して “Lava Jato” Que país é este?


これまでに、2003年から政権を握っているPT(労働者党)の大物たちが次々に逮捕されているが、
とうとう、というか、ようやく、
台風の目、前大統領ルーラと現大統領ヂウマが関与したという証言を得たことで、
事件解明に向けての新たな段階に入った。

きょう事情聴取されたルーラ前大統領ご本人と、奥方やご子息などの関連企業などに流れた金額は、
現時点でわかっているだけでも5000万へアイス(REAISはブラジルの通貨REALの複数形)にのぼったとされる。
5000万へアイスがドルや円でどのぐらいの額になるのか、
対ドルのレートがすごい幅で動くので算出するのが非常に難しいが、
まぁここ1年ぐらいのレートのだいたいの範囲で言えば、
15億~25億円といったところか。
やたらと幅が大きいが、いずれにせよ、大金である。

そういえば先日の、サンパウロでのローリング・ストーンズのコンサート会場でのこと。
観に来ていたルーラ元大統領の渦中のご子息を他の観客たちが見つけるや、
スタジアム中ブーイングの嵐となり、
彼はやむなく会場を後にしてコンサートを観ずにお帰りになった、
と、ニュースになった。

Go to 金魚か?ライオンか?いや、ストーンズだ!

レートといえば、
現在も同じ党が政権を握っている一国の前大統領が警察に事情聴取や家宅捜索された、
となれば、不信感などからその国の通貨価値は下がるものだろうが、
"Lava Jato" 事件発覚以来記録的な対ドル下落を続けてきたブラジルの通貨REAL(ヘアウ)は、
きょうの、ルーラ元大統領に捜査のメスが入ったことを受けて、急上昇。
関連企業株価も上がった。
対ドルレートは久しぶりの、1ドル=約3,70へアイス!
これでも1年前と比べたらだいぶ安いが、4へアイスを超えていたことを考えるとまだマシ。
今後、ヂウマ現大統領の事情聴取ともなれば、もうちょい上がるかな。



O GLOBO より
連邦警察による事情聴取で、4人の弁護士に付き添われて陳述したルーラ前大統領。
2016.03.04_02 



解放された直後のルーラ元大統領の会見では、
“まるで囚人の気分だった”
など冗談も交え、
事件への関与を完全否定するとともに、労働者党と前大統領としての自分の功績を讃える発言に終始していた。
また、ルーラ本人も、ヂウマ現大統領も、
PT(ペーテー=労働者党)幹部や支持者らを集めて、
"我々を陥れようとする勢力の罠だ" とする怒りの集会をしている様子が報道されている。


追記:2016.03.05
連邦警察が家宅捜索をした事務所の引き出しなど収納スペースはほぼ空で、
押収したかった証拠の書類などは、ほとんどなかった、とのこと。
有力かつ強固な証拠をつかんだからこそ前大統領の家宅捜索に踏み切ったはずで、
捜査が入ることがルーラ側に事前に漏れ、証拠隠滅を図ったのではないか、との見方が強い。
追記終わり


今回の事情聴取に至る10日ほど前の2月23日の夜、
全国地上波テレビ全局とラジオ全局で一斉に、PT(ペーテー=労働者党)の宣伝番組が放送された。
10分間ぐらいだったか。
今回は終始、ルーラ前大統領自らが演説を繰り広げた。

“我々は間違いも犯したが、それ以上のことをやっている”
“(何者かが)国の信頼を切り崩そうとしている”

などと、
"ほんの少し間違えたかもしれないけれどもそれを上回る数々のすばらしい業績があるのに、
わが党に対する国民の信頼を奪おうとする罠にはまってしまった"
という、これまでの “お手柄” の誇張と”犠牲者” の立場に終始した演説だった。

この放送が全国の全テレビ・ラジオで放送されている間、
ルーラの演説に憤慨する市民たちは一斉に “panelaço”(パネラッソ)を繰り広げた。
パネラは、お鍋。
パネラッソとは、お鍋を叩いて抗議・ブーイングすること。

翌日のニュースでは、各州都のパネラッソの様子が報道された。
在宅中の人々は窓辺やベランダでお鍋を叩き、電灯を点滅させたりもする。
運転中の人々はクラクションを鳴らして抗議している。



Cidades registram panelaço durante programa do PT com Lula
(労働者党・ルーラの演説放送中、ブラジルの各都市でパネラッソの様子が記録された)




抗議の内容や深刻さを無視してパネラッソを見たり聞いたりしていると、
いかにもラテンな抗議のやり方に、なんだか楽しくなっちゃうんだよね。


もとい、
ルーラ前大統領の片腕にして秘蔵っ子の現・女性大統領・ヂウマは、
連邦警察の捜査の手が入るのを阻止できなかった Ministro da Justiça(法務大臣)を更迭、
その時点でもう、”黒です” と表明したようなものだろうが、
一連の疑惑に関して、やはり、 “罠” だとかおっしゃっている。
宇宙的数字の大金が消えた汚職事件真っ最中にペトロブラス社の最高責任者だったことは、
どうお考えなのか。
前述のルーラとその家族に渡ったとされる15億~25億円は、今回の汚職事件のごくごく一部である。
万が一関与していなかったとすれば、
これだけの超大金が動いていることを責任者が把握していなかったのは、
それはそれで大問題だろう。

世界有数の優良企業だったペトロブラス社はこの一件で倒産しかねない大損失を出し、
その穴を埋めるべく、燃料、石油製品、ひいては電気代など光熱費の高騰を引き起こし、
(ここパラナ州では、この2年間で電気代が104%アップ、つまり2倍以上に跳ね上がった)
流通しているすべてのものに影響が出た結果、インフレを引き起こし、
物価高による消費の低迷から2000年代に入って最悪の失業率を引き起こし、
結果、治安もますます悪化しているという、
ブラジル社会全体が超悪循環に陥っている。
もちろん、今のこの状況はこの事件の影響だけでなく、
経済の先行きを見据えた政策を取ってこなかった現政府の、場当たり的な素人仕事によるものも大きい。


さて、今回のルーラ前大統領に捜査のメスが入ったことをきっかけに、
生活を追い詰められている市民たちは、
労働者党・現政権への怒りに燃えて、さらなる抗議活動をはじめている。
ちょっと笑えるパネラッソ、どころではない。
抗議活動をする人々を抑え込むために軍警察隊が出動し、
各地で逮捕者が出たり、流血の事態となっている。



VEJA より
ルーラが拘束された、サンパウロのコンゴーニャス空港内の連邦警察前。
2016.03.04_03 



2016.03.04_04 



ブラジルの国内線が集中するコンゴーニャス空港内で、抗議活動をする人々。

Go to 空からでも陸からでも恐いコンゴーニャス空港



2016.03.04_05 



VEJA より
ルーラのマンション前に集まり抗議活動をする人々。
2016.03.04_06 



2016.03.04_07 



2016.03.04_08 



ここパラナ州都クリチーバでも、郊外の連邦警察に市民が集まり、一時騒然となった。



Paraná Online より
2016.03.04_09 



クリチーバの連邦刑事裁判所が、金融犯罪やマネーロンダリングを専門としていることから、
この “Lava Jato” 汚職事件の一連の裁判がここで行われていることもあって、
クリチーバは、去年から毎日のように全国ニュースに登場している。


ワールドカップにオリンピック。
それこそ華々しい “お手柄” にできる大チャンスだったのに、
それもこれもここぞとばかり増税し、
法外な予算を確保してやるべきことをやらずそこから大金をポケットに入れ、
そればかりか、産油国である超ラッキーなメリットをも食いつぶし、、、

Go to 泥棒と詐欺師のワールドカップ
試合開催スタジアムのあった全国の各都市で、
W杯に向けて整備されるはずだった建設途中の道路や橋や線路などなどが、
雑草やコケや落書きに覆われて放置されている様子を伝えるリポートが、
未だに後を絶たない。


まぁどのみち、どの政党が舵取りをしても、似たり寄ったりという面はあった。

にしても、
PT(ペーテー=労働者党)は、あからさますぎる。
要職を身内の素人で固め、身内がトクをするための素人政策が、目に余る。
結果、
大規模汚職事件や経済の混乱のみならず、あらゆる面で悪化を続けている。


理不尽な汚職事件や疑惑は、これまでにも頻発してきた。
その額も他国と比較してかなり大きく、総国家予算の3分の1超が不正に消えているとも言われている。
根本的な問題は、三権分立が確立していない、ことだろう。
汚職事件が発覚し証拠も出て裁判に持ち込まれたとしても、なかなか有罪にならない。
有罪になったとしても、
刑務所行きを逃れたり刑を軽くする、自分たちに都合のよいような法を整備してしまう。
次の選挙でまた出馬して、貧しい人々に小銭を配ってハートをつかみ、
の、連続で(知る限り)今日まできた。

唯一少し希望が持てそうな気がするのは、
これまでは "同じ釜の飯" を食べていた感のある連邦警察に、
今回は断固とした姿勢が見られること。
国民を味方につけて、政治家を優遇する法の改正を目指す、というような言動もあり、
このあたりから次なるカリスマ性のある優秀なリーダーが出てきてくれたら、と思う。

超豊かなのにごくごく一部でしかそれを享受していない未完の大国・ブラジル。
そろそろ本気の、平和的革命が起きないものか。


と、ずっと同じことを願って、このブログに書き続けている。






04 de março de 2016
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